発表題目:eLen条例データベースシステムの紹介 発表者: 齋藤大地○(名古屋大学大学院法学研究科) 大谷忠(名古屋大学大学院法学研究科) 角田篤泰(名古屋大学大学院法学研究科) 発表要旨: ---------------------------------------- 本年度,名古屋大学の法情報研究センターから全国の自治体へ向けてリリースされる条 例データベースシステムの機能について詳細に紹介します。このシステムは昨年度本研 究大会でも報告した,e-Legislation推進のためのeLenプロジェクトの最初の成果です。 公開されている全国の自治体の例規条文情報を基に,独自にデータベースを再構築し, 横断検索や様々な属性指定が可能な検索を実現したもので,Webを通じて,自治体向けに 無償で利用頂くシステムです。 様々な機能が用意されており,例えば,属性検索とは,人口規模や地勢的特長など自治 体に付随する属性情報も検索時に指定して絞りこむ機能です。また,文脈表示機能と 言って,検索語の現れた文をその語を中心として,串刺しのように一覧して並べる機能 も用意されており,語句の使われ方がすばやく直観的に把握できるような機能も提供し ています。そして,最も特徴的な機能は,比較表の自動作表機能です。これは,検索結 果などから,いくつか比較対象としたい例規を自由に選んだ後,それらを一気に比較表 形式で表示するものです。各例規が縦に並び,横方向に項目ごとに各例規の該当条文が 並ぶような表として表示されます。いわゆるベンチマーク表と呼ばれているものに相当 します。これが一瞬にして自動作成されます。また,直ちにエクセル等で利用可能な形 式によってダウンロードすることも可能です。これは,条例データベースの一機能とい うより,むしろ,例規比較システムと呼べるかも知れません。このようなシステムを使 うことで,立法事実として,他の自治体の様子を示したり,自分達の自治体の例規作成 時のチェックリストとしたり,条例づくりの様々な局面で利用されるようになると期待 されます。 この他にも,検索結果表示される膨大な数の例規をその文章表現から自動的に分類する 機能なども備えており,利便性を高めています。 本ポスター発表では,これらの機能を中心に,我々の提供する条例データベースを詳細 に説明し,さらに,実際にご希望に応じたデモを行うことも予定しております。 ----------------------------------------